『生物と無生物のあいだ』福岡 伸一

2007年度のベストセラー。
分子生物学のおはなし。

ずっと平積みされていたので。
売れているのだろうとは思っていたが。

「絶賛されている」(と帯に書いてある)とは知らなかったし。
具体的内容も知らなかった。

読んでみて。

詩的過ぎる表現がやや鼻につくが。
全体としては非常におもしろい。

中学理科程度の予備知識で。
この本を楽しめるかどうか疑問に感じるくらい。
難易度は高いのだが。

ワクワクしながら読みすすめることができる。

前半は。
分子生物学史的な色合いが強く。

後半は。
著者自身のポスドク時代の研究エピソード。

後半は途中でやや食傷気味になってしまったが。
前半は非常に面白く読めた。

特に。

PCR法(DNAを増やす画期的な方法)が確立されたり。
DNAのラセン構造が明らかになるあたりは。

スキャンダラスな感じで楽しい。

実は。

わたしは大学時代に。
工学部機械系に属する研究室に在籍していたのだが。

なぜか学部の卒業研究で。
PCR法を使った実験をしていたのだ。

なので。

卒論の思い出ともあいまって。
むさぼるように読んでしまった。

万人が楽しめるとは思えないが。
「素人理系」なヒトにはオススメ。

102ページの一節。
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しかし、同業者が同業者を判定するこの方法はそれゆえに
不可避的な問題を孕むことになる。
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Amazon:『生物と無生物のあいだ』福岡 伸一
お気に入り度:★★★★☆

投稿者 noro : 2008/04/03 21:26 | コメント (0) | トラックバック (2)

『タイムマシン』アニリール・セルカン

会社の後輩が。

熱っぽく。
その面白さを語ってくれて。

思わず読んでみた。

そして。

思わず一気読みしてしまった。

カバーの紹介文より。
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1988年、15歳の僕たちは、ドイツ・ケルン市に巨大なタイムマシンを作り上げた。
世界初の時間旅行をめざして――
スイスにある厳粛な寄宿学校を退学になった13人の少年たちは、
一度は世界中に散らばるが、ドイツに再び集結する。
仲間とタイムマシンをつくるために。
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著者のアニリール・セルカンの。
実体験を元にしたお話。

どちらかというと児童書の部類に入るかも。

「実体験を元にしている」というところが。
このお話の魅力だろうと思う。

内容については公式blogに詳しい。→タイムマシン

小学生の私が読んだら。
きっと夢中になって憧れるだろう。

大学生の私が読んだら。
きっと夢中になると同時に少し嫉妬するだろう。

今の私は。

主人公たちをうらやましく思うと同時に不安を覚える。

自分が親となり。
子供が同じようなことにチャレンジしようとしたときに。
彼らの親と同じような行動ができるだろうかと。

思えば。

主人公と同じ15歳だったのは15年前。

今おなかにいる赤ちゃんが15歳になり。
15歳の子を持つ親になるのは15年後。

主人公とその親たちの。
ちょうど真ん中にいるのだ。

タイムマシン作りを親子で楽しむのは難しくても。
この本を親子で楽しめるようになったら。

幸せだろうと思う。

102ページの一節。
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そのとき、聞き慣れない声がした。
「雷を……使ってみたらどうだい?」
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Amazon:『タイムマシン』アニリール・セルカン
お気に入り度:★★★★☆

投稿者 noro : 2008/03/28 21:01 | コメント (0) | トラックバック (1)

『太陽の塔』森見 登美彦

女性とは縁のない。
男子大学生の失恋ものがたり。

妄想大爆発。

はっきり言って。

キモチワルイ。
アホラシイ。

が。

全体的にコミカルで。
登場人物もなんだか憎めない。

内容と文体のギャップが面白い。

ときどき。

妄想なのか。
実際にとった行動なのか。

よくわからなくなる。

読んでいて。

大学時代の友人たちの顔が。
数名思い浮かんでしまったのが。
なんだか切ない。

102ページの一節。
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こういった愚にもつかない恐怖心を忘れるには、
怒りを掻き立てるような想像、あるいは劣情を掻き立てるような想像の
二つが効果的である。
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Amazon:『太陽の塔』森見 登美彦
お気に入り度:★★★☆☆

投稿者 noro : 2008/03/27 18:40 | コメント (0) | トラックバック (0)

『不機嫌な職場〜なぜ社員同士で協力できないのか』河合 太介,高橋 克徳,永田 稔,渡部 幹

この本は。

「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」
そんな感情を持てる人を一人でも増やしていきたい。

という思いから生まれたものらしい。

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一見、大人の振る舞いをしている。
でも、お互いに何かよそよそしい。
決められた範囲以外のことには関わろうとしない。
気がつくとイライラした感情が職場全体に広がっている。
こうした感情の連鎖が、人や職場、会社を壊していく。
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という問題の指摘から始まり。

実際にどうしたらいいの。

という具体的な例として。

グーグル。サイバーエージェント。
どっかの歯医者さん。

などの取り組みを実例としてあげている。

イマイチまとまりきっていないところがあり。
やや全体像がつかみにくいが。

ひとつひとつのトピックは興味深く。
さらっと読める。

自分の職場を振り返って。

この本で指摘されているいくつかの問題点については。

あーそうそう。
うちもそうだよ。

と思い当たる節があるし。

フォーマルな組織とは別の。
インフォーマルなネットワークの活用など。

上層部が「改善の必要アリ」と明言している事柄もある。

具体的にどんな取り組みが有効なのかは。
組織によって違うし特効薬があるわけでもない。

ので。

本書で解決策が見つかるわけではないが。
考えるヒントにはなるのではないだろうか。

102ページの一節。
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働きやすい環境、世界でもトップ水準の仲間、お互いが認知される風土、
これらがエンジニアにとっての価値ある報酬となっている。
この報酬は、グーグルという場そのものが提供するものである。
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Amazon:『不機嫌な職場〜なぜ社員同士で協力できないのか』河合 太介,高橋 克徳,永田 稔,渡部 幹
お気に入り度:★★★☆☆

投稿者 noro : 2008/02/12 17:35 | コメント (0) | トラックバック (0)

『となりのクレーマー ―「苦情を言う人」との交渉術』関根 眞一

最近は。

身勝手な苦情を言う人。

が増えているという。

モンスター・ペアレントということばも。
すっかり定着してしまった感がある。

そんな中。

著者は。

大手百貨店(西武)で。
お客様相談室長として。
1300件以上を対応したという。
苦情処理のプロ。

クレーマーとのバトル例が面白い。

2008年の正月には。
ドラマ化もされたらしい。

が。

笑えるのはあくまでも部外者だから。
当事者にはなりたくない世界。

苦情処理に悩むヒトにとって。
参考になる類のものではないが。
エンターテイメントとして面白い。

ただ。

著者がすでに前線から離れているせいなのか。
百貨店のクレーマーは。
昔ながらのクレーマーが多いのか。

なんとなく。

クレーマーの人物像が古い気がする。

実態は全く知らないが。。

102ページの一節。
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販売する店側の責任者のほうが、勝手に「クレーマーでは?」と
勘違いしてしまった例なのです。
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Amazon:『となりのクレーマー ―「苦情を言う人」との交渉術』関根 眞一 (著)
お気に入り度:★★★☆☆

投稿者 noro : 2008/02/11 10:45 | コメント (0) | トラックバック (0)